5月の誕生石はふたつ!各宝石の特徴や意味

目次

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誕生した月によって決まっている誕生石、日本独自の文化というわけではなく、海外にも誕生石という文化が存在します。
今回は5月の誕生石について解説します。

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誕生石の意味


誕生石というものを簡単に解説すると、「生まれた月によって決まる、その人に合った守護石」です。
誕生石そのものの由来は旧約聖書に関係しており、自身にあった宝石を身につけることで、それは守護石となり災いを退けたり、幸運を招いたりすると言われています。
いわゆるラッキーアイテムのようなもので、その効果を得るには身につけたり所有しておく必要がありますが、基本的には宝石……つまりは高価な代物なので、そうそう簡単に手出しする事はできません。
また、似た見た目の石を特定の宝石と偽って安く販売する詐欺のような商品もあるため、実際に誕生石を持ちたいという人はきちんと予算を用意した上で、正当な価格と証明書などがある宝石を購入するようにしましょう。
また誕生石に類するものに「星座石」と「干支石」があります。
星座石は特定の星座、いわゆる12星座にそれぞれ与えられた宝石で、干支石は「子丑寅卯辰巳午未申酉戌亥」のそれぞれの生まれ年を司る干支によって決まった宝石、どちらも誕生石と同じく守護石の意味を持ちます。

参考サイト:誕生石 星座石 干支石 石ものがたり 
 

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5月の誕生石①エメラルド


5月の誕生石の1つはエメラルドです。
エメラルドと言えば赤いルビー、青いサファイアと並んで代表的な宝石の1つと言えるでしょう。
綺麗な緑色は色の名前としても用いられており、綺麗な海の事をエメラルドグリーンの海と称したりもします。

色・特徴

色はそのまま色の名前としても用いられる緑色、組成はアクアマリンと同じですが、内包する成分が異なります
分類としては緑柱石、ベリルと呼ばれる六角柱状の鉱石で、エメラルドの原石は文字通り六角柱状だったりもします。
ここからカットされ、よく見る綺麗な宝石となりますが、エメラルドはその点で特徴的な要素を持っています。
それこそが鉱石の内部にある特有の傷、エメラルドにはこの特有の傷が無数についているという特徴があり、これによって天然物かどうかを判断します。
勿論傷がついていない方が価値が高いとされていて、傷が少ないほうが色合いも良くなります。
 
ただエメラルド自体が天然でかつ宝石に加工できるレベルの良質な石が滅多に出ないため、他の宝石よりも質が良くない傷物が流通する事を認められており、大抵はオイルや樹脂などで化学的処理を行い傷を隠したりします。
ノンオイルや無加工と銘打っているものはそれらの加工がない、純粋に傷が少ない天然物のエメラルドであり、当然とても価値が高いものとなります。
 
そして内部に傷が多いという関係上、エメラルドはとても砕けやすい脆い鉱石だったりします。
硬さの指標であるモース硬度では7.5から8と高めの数値ですが、モース硬度はあくまでも傷がつくかどうかの指標であるため、衝撃の強さはまた別です。
ダイヤモンドがハンマーで簡単に砕けるのと同じように、エメラルドは更に砕けやすいため通常のカット加工すら難しいものが多く、職人泣かせな宝石だったりもします。
そのため質によっては指輪に取り付けようとしただけで割れたりもするため、実際に手に入れた後は扱いに気を払う必要があります。
 

由来・伝説

エメラルドの由来はサンスクリット語で緑色の石を意味する「スマラカタ」であり、これがギリシャ語で「スマクラグドス」に訳され、更にラテン語で「スマラグダス」に変化し、更にこれが俗語で「スマラルダス」として呼ばれるようになり、古代フランス語で「エスメラルド」になった後、現在の「エメラルド/emerald」になったとされています。

サンスクリットसंस्कृतsaṃskṛtaSanskrit)は、古代インド・アーリア語に属する言語インドなど南アジアおよび東南アジアにおいて用いられた古代語。文学哲学学術宗教などの分野で広く用いられた。ヒンドゥー教礼拝用言語でもあり、大乗仏教でも多くの経典がこの言語で記された。現在もその権威は大きく、母語話者は少ないが、現代インドでも憲法第8付則に定められた22の指定言語の1つである。この附則が制定された時に指定された15言語にサンスクリットはすでに入っており、インドの紙幣にもサンスクリットでの金額記載は含まれている[5]

引用:ウィキペディア

宝石として扱われていた歴史はとても古く、世界4大宝石として選ばれる事もあります。
文献としてはギリシア時代から存在が確認されており、クレオパトラが好んだ宝石である事も知られています。

クレオパトラクレオパトラーギリシャ語Κλεοπάτρα, ラテン文字表記: Kleopatra, Cleopatra)は、古代ギリシャおよびプトレマイオス朝エジプトの伝統的な女王の名。歴史上の人物としてはクレオパトラ7世が最も有名である。
ギリシャ語で「父の栄光」を意味し、現在でもギリシャでは人気のある女性名である。

引用:ウィキペディア

ローマ帝国時代においてはダイヤ、真珠に次ぐ価値のある宝石とされており、ローマ帝国時代の遺跡からはエメラルド製の遺産が出土するという記録もあります。
 
また古代、サンスクリットでの医術では解毒や下剤、消化を助けると行った効果があるとされ、万能薬として扱われていた事もありました。
ただの宝石が薬?と思う方も居ますが、かの始皇帝を始めとした中国の皇帝が不老不死になるために水銀を飲んでいたというのは有名な話で、今でこそ化学的に分析し、身体にどんな効果があるかを判断する事ができるようになったとはいえ、そんな技術が無い時代においてはこういった根拠が希薄な事もさも常識のように扱われていたのです。

始皇帝(しこうてい、紀元前259年2月18日 – 紀元前210年[4][5])は、古代中国の戦国時代・初代皇帝となった人物である(えい)、(ちょう)、(せい)の通称(在位紀元前246年 – 紀元前221年[6]

引用:ウィキペディア

和名・宝石言葉

エメラルドの和名は「翠玉」、あるいは「緑玉」であり、どちらも緑色である事を意味します。
良くある間違いとしてエメラルドの和訳は「翡翠」であると言う人が居ますが、詳細は後述しますがヒスイはジェイドという別の鉱石です。
 
宝石言葉は

  • 幸運
  • 幸福
  • 希望
  • 安定

といった、「良いことがおきる」という意味合いのもので占められています。
総じてこれからの事に関する言葉であるため、前向きに生きたいという人はエメラルドをおすすめします。
 

効果

次にパワーストーンとしての効果をご紹介します。

パワーストーンとは、宝石貴石半貴石)の中でもある種の特殊な力が宿っていると考えられているのこと。その石を身に付けるなどしていると良い結果がもたらされると愛好家などから信じられている。

引用:ウィキペディア

エメラルドは癒しや安らぎを周囲に与える効果を持ち、また他者の信頼に対しても献身で応えるようになります。
愛と叡智を象徴する石とされており、恋愛成就・結婚祈願などにも人気のある石です。
また、叡智というのは思考力や判断力などが向上するという効果があるとされ、きちんと考えて行動できるようになります。
そのことから考える仕事をしている人であれば、仕事効率をアップする効果が期待できるでしょう。
 

5月の誕生石②翡翠(ヒスイ)


5月の誕生石、2つ目は翡翠です。
翡翠は上記でも触れた通りジェイドというエメラルドとは別の宝石になります。
日本でも馴染みのある鉱石で、勾玉などに用いられている鉱石です。
硬玉と軟玉という化学組成の違いがあり、硬玉は「ヒスイ輝石」という別名、軟玉は「ネフライト/透閃石」という別名があります。
実際は組成が違う事から全く別の鉱物ながらも、見た目が殆ど同じで区別がつきにくいことからどちらもヒスイと称されています。
日本の国石と認定されており、前述の通り日本に馴染み深い鉱石であると言えます。
また中国でも古来から好まれていて、他の宝石よりも価値があるとされていました。
 

色・特徴

色は緑、翡翠色とも称される青銅などに近い色合いから白色に近い淡い色合いなどがあります。
特徴としては非常に硬いという事。
そのため腕輪などの装飾品から器や杯といった食器、仮面やボタンといった日用品の材料として扱われており、ヨーロッパにおいては翡翠製の石斧などが出土したという記録があります。
 
また硬玉と軟玉の2つがあると解説しましたが、宝石として扱われるのは硬玉の方で、軟玉は中国においてのみ宝石として扱われ、他の国では基本的に半貴石として扱われます。
中国でも宝石としてのグレードは硬玉の方が高く、軟玉は一部の最上質な物以外は安物として売られています。
ちなみに硬玉・軟玉まとめで「ジェイド」と呼び、分ける必要がある際は硬玉をジェイダイト、軟玉をネフライトと呼び分けます。
 

由来・伝説

翡翠の名前の由来は、中国において元々翡翠とはカワセミを指す言葉であり、時代の変化につれて石の名として呼ばれることになったが、その経歴ははっきりとしておらず、幾つかの説があるにとどまります。

カワセミ翡翠[5]、翡翆、魚狗[6]、川蟬[6]、学名:Alcedo atthis)はブッポウソウ目カワセミ科カワセミ属に属する水辺に生息する小鳥。鮮やかな水色の体と長いくちばしが特徴。ヒスイ青い宝石、古くはソニドリ(翠鳥[7]、鴗[注 1])と呼ばれることもある。

引用:ウィキペディア

主流の説としては、白地に緑や緋色が混ざった色の翡翠を指してカワセミの羽の色に例えられた事からというもの。
伝説としては「不老不死」に関わるものとして、翡翠には不老不死の力があると信じられていました
中国で人気があるという点からも想像できる事ではありますが、不老不死と中国の歴史は深い関係があり、始皇帝を始めとして中国史における皇帝は不老不死の探求を行う事が多く、水銀など鉱石が不老不死の伝説と結び付けられる事が多々ありました。
その一環として翡翠を使って死体を覆う、という事が行われていました。
いわゆるエジプトのミイラのように、死者の復活を願っての儀式のようなものだと思われます。
上記の始皇帝の死体も翡翠で覆われていたとされています。

和名・宝石言葉

和名はそのまま翡翠、古い言い方だと玉と呼ばれていました。
上記でも解説した通り、硬玉と軟玉という、化学組成の違う2つの鉱石をまとめて翡翠と呼びます。
硬玉はヒスイ輝石、軟玉は透閃石、あるいは緑閃石系角閃石(りょくせんせきけいかくせんせき)と呼びます。
 
宝石言葉は

  • 健康と繁栄
  • 福徳
  • 長寿
  • 幸運

です。
流石に不老不死、とまではいきませんが長く健康に生きられる事に関係した宝石言葉を持ちます。
 

効果

パワーストーンとしての翡翠の効果は物主に天の叡智を授け、人徳を授けるというもの。
翡翠は「仁・義・礼・智・信」という五徳(五常)を備えていると言われています。
 
五常の内容は以下の通りになります。
 

  • 仁:人を思いやること。
  • 義:私欲に囚われず、成すべき事を成すこと。
  • 礼:仁を具体的な行動をとること。
  • 智:道理を良く知り得、知識を蓄えること。
  • 信:友情に厚く、言明を違えず、真実を口にし、誠実であること。

 
いわゆる儒教で説かれている徳目で、他にも「三綱」というものがあり、これと合わせて「三綱五常」と表現されることもあります。

三綱(さんごう)とは、仏教寺院において寺院を管理・運営し、を統括する上座(じょうざ)・寺主(じしゅ)・都維那(ついな・維那とも)の3つ僧職の総称。所司(しょし)とも呼ばれている。

引用:ウィキペディア

持ち主の意識と人望を高める事から、リーダー的なポジションの方におすすめされます。
日本でも翡翠製の勾玉は今もお守りとして作られているため、比較的アクセサリーとして身に着けやすいと言えます。
 

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5月の星座の宝石


続いて星座石についても解説していきましょう。
星座石とは上記でも解説した通り、星座由来の守護石です。
星座は厳密に○月はこの星座!というわけではなく、例えば5月に該当する星座は4月の20日から5月の20日生まれの人が該当する牡牛座と5月21日から6月21日生まれの人が該当する双子座というように、基本的には1月に2つの星座が該当します。
 
まずは牡牛座のサファイア、これはエメラルド同様に宝石の中でも有名な青色の石で、コランダムと呼ばれる鉱石の1つです。
同じく有名な宝石であるルビーとは同じコランダムであり、不純物の違いによって色が変わり、クロムが含まれている赤色のコランダムがルビーです。
サファイアは感情の昂りや混乱を鎮める効果があるとされています。
 
更にエメラルドも牡牛座の守護石であるとされており、星座石は蠍座と射手座以外は基本的に守護石が2つあり、サブストーンというものもあります。
ただ占いによって解釈が変わるように、説によって守護石も増えたり減ったりするため、今回ご紹介するもの以外にも星座石が存在していたりもします。
 
次に双子座の守護石を解説します。
ふたご座はアゲートとジャスパーという宝石が守護石であるとされています。

碧玉[1](へきぎょく、jasperジャスパー)は、微細な石英結晶が集まってできた鉱物潜晶質石英)であり、宝石の一種。

引用:ウィキペディア

アゲートはメノウとも言い、こちらの呼び方は知っているという人も居ることでしょう。

メノウ(瑪瑙、碼碯、agateアゲートアゲット)は、状の玉髄の一種で、オパール(蛋白石)、石英、玉髄が、火成岩あるいは堆積岩の空洞中に層状に沈殿してできた、鉱物変種である。

引用:ウィキペディア

石英が集まってできた石で、成分的にはカルセドニーという鉱石と同じではありますが、色のムラが無いものがカルセドニー、縞模様があるのがアゲートと区別されています。
小さな石英が集まった石というだけあって微細な隙間の多い鉱石で、色を染めやすいという特徴があります。
普通はカット加工以外の着色などの余計な加工は価値を落としたりするものですが、アゲートはその特性上むしろ染めた方が芸術的な色合いになったりと、綺麗な染め方をしたものは価値が高くなります。
石言葉は

  • 勇気
  • 対人関係の調和
  • 長寿
  • 健康

と、翡翠に近い意味合いの言葉が並びます。
 
パワーストーンとしての効果は地に足のついたビジョンを持ち主に抱かせるというもの、別の言い方をすれば現実的な視点を与えると言えるでしょう。
理想は目標として大切なものではありますが、理想は理想、現実とは異なる事も多々あります。
理想だけで行動して現実を見なければ失敗してしまう事もあるため、現実を見失う人におすすめです。
 
次にジャスパー、碧玉と呼ばれる宝石です。
不純物の種類によってその色合いや模様が変わるため、様々な種類があります。
石言葉は

  • 肉体と精神の調和
  • 疲れの緩和

などです。
 
パワーストーンとしての効果は問題に取り組む勇気や広い視野、鋭い洞察力、強い信念といった問題へ向き合うための心構えや能力に関係する効果が期待できます。

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まとめ 5月の誕生石のひとつ「エメラルド」は歴史上の人物に愛された宝石

以上、5月の誕生石・星座石を紹介・解説しました。
エメラルドはあのクレオパトラが、そしてクレオパトラと関係の深いシーザーことガイウス・ユリウス・カエサル、更にローマ皇帝であるネロ・クラウディウスなどが愛した宝石でもあります。
今回のまとめは以下の通りになります。

  • エメラルドは幸運・幸福などを意味し、恋愛成就など愛に関係する効果を持つ
  • 翡翠は健康と長寿を意味し、人徳と叡智を得られるという効果を持つ
  • 牡牛座の守護石はサファイアとエメラルド
  • 双子座の守護石はアゲート(メノウ)とジャスパー

他にも星座占いや国によって誕生石・守護石が違うことがあるので、気になった方は調べてみると良いでしょう。

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